9/ 30 目次へ

トランジェントとレジデント

 ライフスタイルと食べ物の違いによって、オルカは「レジデント(定住型)」と「トランジエント(移動型)」の二つに大きく分けられます。

レジデント・オルカ
 ハンソン島を訪れるオルカの多くは「レジデント(定住型)」です。彼らは毎年、夏と秋の大体決まった時期に同じ地域を訪れるため、こう呼ばれます。彼らの餌はサケで、血縁の近い家族と血のつながった大家族(マトリラインとポッド)で行動し、非常に社交的です。それぞれの家族は、コールによって区別することができます。

●トランジエント・オルカ
 トランジエント(移動型)のオルカは一般的に、レジデント・オルカより小さいグループで行動し、その構成メンバーも変動的です。彼らは沿岸の広範囲にわたる海域を移動し、現れる場所も時期も予想が難しいのです。彼らの餌は、主にアザラシやトドなどの海の哺乳類。「キラーホエール(殺し屋クジラ)」という呼び名はおそらく、トランジエント・オルカの狩りの様子からついたのでしょう。

9/ 30 目次へ